2012年9月29日土曜日

大化けした大器、大隣憲司。プロ野球



今季「大化け」したというSoftbankホークスの「大隣憲司(おおとなり・けんじ)」。

去年は3勝しか挙げられなかった投手が、もう12勝も挙げている。



悩んでいたという去年、大隣は先輩の新垣にこんな質問をしていた。

「子供ができると、生活は変わりますか?」

先輩の新垣は、悩む大隣に昔の自分を見ていた。ひじ痛に悩んだ新垣は、自分の投球スタイルを捨てざるを得なかった苦悩があった。

「ああ、何でも出来るようになるよ」と新垣は答えた。そしてボソリ、「オレも昔はお前と一緒だったんだ…」。



それまでの大隣は「全力で三振を取りにいくピッチング」だった。しかし、それが通用したのは2年目まで。その後は勝ち星が二桁に届かない。

「大隣は気が乗らないとダメなタイプ」と言われ、「打たれだすと止まらない」状態に陥っていた。



ところが今季、大隣はスタイルを変えてきた。

「三振を狙いにいくよりも、低めに徹する」

それは「家族のための生活をかけたピッチング」でもあった。



高山コーチは「ようやく、わかってくれた…」と目を細める。

大化けした大器、大隣憲司。

いよいよ開花の時なのかもしれない。






出典:Sports Graphic Number 2012年 9/27号
「鷹の新エース・大隣憲司は家族のためにマウンドへ」

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