2012年10月2日火曜日

「晩成型」の選手を育てつつある日本テニス界



ロンドン・オリンピック、男子テニスで、日本は錦織圭、添田豪、伊藤竜馬の3選手を送り込んだ。この3人は世界ランキングでトップ100入りしている一流選手たちだ。

3人のうちの錦織圭だけは10代でトップ100入りしているが、添田豪、伊藤竜馬の2人は20代に入ってから世界トップ100入りをしている「晩成型」だ。



現在、世界男子テニスの「4強」、フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マレーは、錦織同様、10代でトップ100入りした天才タイプである。

こうした天才タイプは「恒常的に育成される確率は極めて低い」。つまり、育てるのが極めて難しいということだ。



一方、20代でトップ100入りするような「晩成型」の選手は、その育成次第で量産することも可能である。実際、アメリカなどでは大学を経由して、「晩成型の選手が恒常的に排出されている」。

また、フランスで世界ランク300位以内にランクインしている33人の選手の多くも「晩成型」だ。



ちなみに、日本男子は300位以内に計5人の選手が入っている。オリンピック組の3人に加え、杉田祐一は世界ランク130位、守屋宏紀も200位を切っている。タニエル太郎も300位台を目前に控えている。

選手の育成環境が格段に良くなった日本は、アメリカやフランス同様、「選手を育てられる国」になりつつある。トップを引っ張る錦織圭以外は皆、日本から育った「はえぬき」なのである。

選手たちが特に苦労するのは「ツアーにかかる費用」であり、世界を転戦できる選手はごく限られてしまう。もし、日本国内でも強い選手を生み出せたら…、そんな願いが今、叶いつつあるのかもしれない。






出典:JBpress
「早熟型の錦織圭と晩成型の添田豪」

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