2013年6月29日土曜日

データで見る日本代表、コンフェデ杯 [サッカー]




日本は弱かったのか?

サッカー・コンフェデレーションズカップで「3連敗」。

「日本代表への評価が揺れている。だが、批判も主観的で抽象的なものが多く、具体的には何が良くて、何が悪いかはっきりしない。こういう時は、客観的な『データ』をヒントにすると見えてくるものがあるだろう(Number誌)」



そのデータは「カストロール・インデックス」と呼ばれるもので、カストロール社が細かく分析を行なっている(FIFAのWebサイトに詳細あり)。

「パス、タックル、ダッシュといった試合におけるすべてのプレーを分析・数値化したもので、得点や失点にポジティブな影響、もしくはネガティブな影響をどの程度与えたかも考慮される。また、ピッチを細かく複数のエリアに区切り、パスやシュートの難易度も考慮(Number誌)」










グループリーグ終了時の
「トップ5」

1位 セルヒオ・ラモス(スペイン) 9.57
2位 フレッジ(ブラジル) 9.47
3位 ジョルディ・アルバ(スペイン) 9.38
4位 バロテッリ(イタリア) 9.30
5位 ルガノ(ウルグアイ) 9.23

ちなみに、ブラジルのネイマールは17位(8.58)



FIFA(国際サッカー連盟)発表
「ベスト・イレブン」

GK ジュリオ・セーザル(ブラジル)
DF セルヒオ・ラモス(スペイン)
DF ジョルディ・アルバ(スペイン)
DF ディエゴ・ルガーノ(ウルグアイ)
DF マルセロ(ブラジル)
MF アンドレス・イニエスタ(スペイン)
MF 本田圭佑(日本)
MF ルイス・グスタボ(ブラジル)
MF リカルド・モントリーボ(イタリア)
FW フレッジ(ブラジル)
FW マリオ・バロテッリ(イタリア)

日本代表でベスト11に選出されたのは「本田圭佑」ただ一人。グループリーグ敗退国から選ばれたのも、本田圭佑のみ。

「コンディションは100%ではなかったが、きっちり“数字”を残すのはさすがである(Number誌)」










日本代表のランキング

14位 本田圭佑  8.72
16位 岡崎慎司  8.62
22位 香川真司 8.36
23位 遠藤保仁 8.32
58位 長谷部誠  7.11
63位 長友佑都  6.96
73位 吉田麻也  6.65
85位 前田遼一 6.29
86位 今野泰幸 6.26
94位 細貝萌      6.01
106位 内田篤人 5.63
120位 栗原勇蔵 5.16
125位 川島永嗣  4.99
126位 清武弘嗣  4.95
131位 酒井宏樹 4.76
140位 ハーフナー・マイク 4.38
140位 乾貴士    4.38
140位 中村憲剛 4.38

本田圭佑が全体の14位でありながら、ベスト11に選出されているのは、彼のポジションであるMF(ミッドフィルダー)に上位選手がいなかったからである。MF部門で本田は、イニエスタ(スペイン)に次いで第2位。

「ポジションで言えば、センターバック、1トップ、右サイドバック、ゴールキーパーの評価が芳しくなかったということだ(Number誌)」

グループリーグ「9失点」という失点の多さは、データの中にも表れているようだ。










では次に、日本の入っていたグループA組のデータ。



アタッキング回数

イタリア 63
ブラジル 49
日本代表 49
メキシコ 49

「アタッキングの回数は、日本はブラジル、メキシコと同数だった(Number誌)」



シュート数(枠内シュート)得点

ブラジル 40(27)9得点(成功率 22.5%)
イタリア 36(19)8得点(成功率 22.2%)
メキシコ 37(19)3得点(成功率 8.1%)
日本代表 35(23)4得点(成功率 11.4%)

「得点数に差はあるが、シュート数はほぼ互角である(Number誌)」



パス数(成功数)

ブラジル 1,621(1,238)成功率76%
日本代表 1,569(1,169)成功率75%
イタリア 1,474(1,097)成功率74%
メキシコ 1,402(1,019)成功率73%

「パス数では、イタリアとメキシコを上回っている(Number誌)」



以上、これら「攻撃」に関するデータにおいて「日本は他の3チームとほぼ互角」だった。

では、なぜ日本は攻撃面でこれだけいい数字を残しているのに、勝利に結びつかなかったのか?

「簡単に言えば決定力が低く、守備でミスが多かった(Number誌)」










以下、日本代表のデータが低い部分



タックル数(成功数)

メキシコ 37(17)成功率45.9%
ブラジル 31(13)成功率41.9%
イタリア 30(8)成功率26.6%
日本代表 16(5)成功率31.2%

「タックルなしでもボール奪取は可能だから、タックル数が多ければいいというわけではない。だが、日本は飛び抜けて少ない(Number誌)」



ソロ・ラン(スペースへの走り込み)

イタリア 73
ブラジル 65
日本代表 50
メキシコ 40

日本は、イタリアとブラジルを大きく下回っている。



クロス数(成功数)

イタリア 66(10)成功率15%
ブラジル 51(16)成功率31%
メキシコ 47(13)成功率28%
日本代表 33(11)成功率33%

日本のクロス成功率は高い。だが、その回数はイタリアの半分。

「一か八かのクロスを上げないのは評価できるが、もっとクロスを上げる場面を作りたいところだ。サイドからの攻撃を重視する割にはクロスが少なすぎる(Number誌)」










(了)






関連記事:

「善戦」と「結果」。一睡の夢は儚くも… [サッカー・コンフェデ杯]

価値ある敗戦。「誇り」を取り戻したイタリア戦 [サッカー日本代表]

日本、完敗…。ブラジル戦 [サッカー]



ソース:Number
「なぜコンフェデ杯で全敗したのか!? データが示す日本代表の意外な弱点」

0 件のコメント:

コメントを投稿